校正・校閲 「本を作るということ」

校正者やライターをやらせて頂いております。

校閲はどこまで見るべきか

 校正というと、誤字脱字、変換ミス、文章の「てにをは」などを見ますが、校閲というと、内容が合っているかを見ることになります。

 

 こうなると、機械の本は器械のわかる人に、哲学の本なら哲学のわかる人に、とそれぞれ得意な人が校正をやることになります。加えて、同じ歴史分野が得意な人の中でも、一般書、専門書、学習参考書、など分野ごとの経験年数の違いがあるので、作る本のジャンルが人を選ぶことにもなります。(選ばれる方としては、恐ろしいですね(私))

 

内容をどこまで見るべきかって、それは、全部です。この本が、世の中に出て行って、読者から指摘が入らないように、一般的言説と照らし合わせます。とはいえ、学習参考書ではない限り、著者の論が一番大事です。ただの添削屋になってはいけません。

 「最初の読者として、読んでみましたが、ここはこれで本当にいいんですよね?」という姿勢と、この本が世に羽ばたいて恥ずかしくない品質のものになるように、という本への親心が大事だと思うのです。

 まあ、ここは人によって違うのかな。あくまでも、個人的な思いです。